常設展示
切り絵画家 久保修 が描く
切り絵画家 久保修 が描く
七十二候
大きなテーマのひとつとして日本の四季を旅しながら描いてきた。心惹かれる旬の食材、四季折々の風物詩を愛で楽しみ、祭りや行事に願いを込めて、出合いの度に、一心に目の前にあるものを描いてきた。四季だけでなく旧暦を元に、二十四節気(にじゅうしせっき)を意識するようになり「切り絵で描く二十四節気 旬の食材」(えほんの杜)を刊行した。今日でも季節の節目の印として、立春・春分・秋分・夏至・冬至などはよく使われている。
二十四節気を、さらに約5日おきに分けて、私が五感で感じ思う気象の動きや動植物の変化を描いたのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
特に描く中でも店頭に並ぶ食材や食生活から季節感がなくなっている事を感じる。地球からの恵みそのものである食材は、力強さ、美しさを今一度、感謝の念で見つめなおした。改めて考えてみると、この食材はこの季節のものだったのか!と、あまりにも知らないことが多く、とても驚くとともに「旬」にいただく、ということの重要性を感じた。
七十二候を、切り絵で描く構想制作は、五年の歳月を要した作品。
ぜひ子供から大人まで一緒に見てもらえると嬉しい。
そして未来の人たちにも伝える作品になったと思う。
季節を感じながらご覧いただけたら幸いです。
- 使用した和紙は、特注の渋紙
- 縦90センチ/横10メートル
- 2019年7月3日(水)より常設展示